ワレン・バルギルはグランツールに勝つ選手になるのか。
フランスの期待を背負う若者
自転車選手なら誰もが夢見る世界最高のレースです。
世界中にロードレースの選手はいますが、出場できるのは200人ほど。
世界のトップ200人が、このレースにコンディションを合わせ参戦します。
そんなフランスを代表するレースですが、フランス人の総合優勝者が長らく誕生していません。最後のフランス人総合優勝者は、あのベルナール・イノーです。
1985年にイノーが5回目の優勝をしてから、30年ほどフランス人総合優勝者が生まれていないのです。
そんな状況のフランスの期待を背負う天才がいます。ワレン・バルギルです。
驚異の3賞受賞
ご存知の方も多いと思いますが、ツール・ド・ラヴニールという大会があります。
U23のツール・ド・フランスと言われ、若手の登竜門的なレースです。
ツール・ド・ラヴニールで活躍した選手は、その後のプロの世界でもやはり活躍します。未来のスターが見つかるレースということです。
2012年のツール・ド・ラヴニールで総合優勝したのが、フランスのワレン・バルギルです。全6ステージで行われたこのステージレースで、バルギルは第4ステージで優勝し、総合トップに躍り出ます。そのまま、トップを守り抜いたわけです。
しかし、ワレン・バルギル得たのはマイヨ・ジョーヌだけではないのです。
なんと山岳賞とポイント賞も最終ステージでとってしまいました。
一つのジャージを着ることでさえ、たいへん難しいことでしょう。
まさに天才ライダーです。フランス自転車愛好家の誰もが、ワレン・バルギルの明るい未来を思い描いたはずです。
ラヴニール先輩勝者は輝かしい戦績。
ワレン・バルギルは2012年のツール・ド・ラヴニールの総合優勝者です。その後はどのような勝ち方をするのでしょうか。
成功した例としては、ナイロ・キンタナが挙げられます。
2010年のラヴニール勝者がキンタナです。キンタナはその後、着々と勝利を重ねます。
そして2013年にツール・ド・フランスの総合2位にまで到達しています。その後の活躍は凄まじく、ジロとブエルタで総合優勝。
ラヴニールに勝ってから3年ほどでグランツールで総合争いをするまでになっています。
そして、2011年のラヴニール勝者はエステバン・チャベスです。
チャベスも順調に勝利を重ね、2015年のブエルタで総合5位になっています。
そして2016年はジロ総合2位、ブエルタ総合3位です。特にジロは優勝しかけました。
バルギルも2013年に早々にブエルタではステージ勝利は手に入れました。総合でも、2014年のブエルタ総合8位など、しっかりと成績は残しています。しかし、総合優勝争いをするには、もう一段階強くなる必要がありそうです。
2010年、2011年のラヴニール勝者がブレイクした今、次はワレン・バルギルがブレイクする番かもしれません。
待たれるツール・ド・フランスでの活躍
フランス人のワレン・バルギル。やはり、なんといってもツールでの活躍が期待されます。フランス人ファンもフランス人による総合優勝を渇望しているはずです。
ワレン・バルギルのツール初出場は2015年。
そして、初出場で総合14位です。やはりその潜在能力の高さを見せつけました。
翌2016年は23位と後退しています。
同国のひとつ年上のロメン・バルデとティボー・ピノはツールで総合表彰台に立ちました。バルギルもまずは、その域に到達したいところです。
— barguil (@WarrenBarguil) October 25, 2014